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コラム

多肉植物の害虫対策とは?虫除け方法と対処法を解説

「多肉植物って虫がつくの?」

「しっかり世話をしていたはずなのに元気がない…」

水やりも適度に行っているのに多肉植物に元気がないという場合、気がつかないうちに害虫の被害に遭っているのかもしれません。

多肉植物にも虫がつくことがあり、種類によっては悪い影響を与えてしまうこともあります。

そこで今回は、多肉植物の害虫対策と害虫が湧いてしまったときの対処法についてご紹介します。

※本記事では虫の画像は掲載しておりません。安心して御覧ください。

多肉植物は虫がつきにくい?つきやすい?

多肉植物は虫がつきにくい?つきやすい?

多肉植物は、他の植物に比べて害虫はつきにくいといわれています。

しかし、風通しや日当たりが悪い場所に置いてしまうと虫が湧くことがあります。

しかも、多肉植物につく害虫は、とても小さかったり、葉と葉の間や裏側についていたりして、とても発見しにくいです。

多肉植物につきやすい害虫の種類

多肉植物につきやすい害虫の種類

多肉植物につきやすい虫はどんな虫でしょうか。

代表的な多肉植物につきやすい虫を種類別に、その特徴を詳しくご紹介します。

カイガラムシ

カイガラムシは体長1〜3㎜の小さな虫で、様々な植物に繁殖しやすく多肉植物にもつくことがあります。

葉の柔らかい部分に噛みついて水分と栄養を吸い取ります。足が発達しておらず植物にくっついてなかなか動かないので、見落としてしまうことも多いようです。

また、栄養を奪う以外にもカイガラムシのフンから菌が繁殖し、さらなる病気などの被害が発生することがあります。

カイガラムシを見つけた場合は、植物全体をキレイにして土も変えた方が良いでしょう。

アブラムシ

アサガオやチューリップにつく害虫として有名なアブラムシですが、多肉植物も例外ではありません。

アブラムシは集団で植物につき、広範囲に渡って栄養を吸い取っていきます。そのため、発見が遅れると大きく枯らしてしまうことも考えられます。また、ウイルスを媒介することもあり、植物に大きなダメージを与えます。

ただし、大量についているので発見はしやすく、毎日気にかけてあげることで予防が可能です。

ハダニ

ダニの一種で、成虫でも0.5㎜と非常に小さい虫です。

見えにくい葉の裏に寄生するので発見が遅れがちで、気がついた時には多肉植物に甚大なダメージを与えてしまっていることもあります。

小さな虫ですが繁殖力が強くどんどん増えていくので、複数の多肉植物を育てている場合、発見した時には他の植物にすでに移っていることも考えられます。

ヨトウムシ

ヨトウムシは、蛾の幼虫です。

昼間は土の中に隠れていて、夜になると出てくるので夜盗虫と呼ばれています。日中に姿が見えないため、発見が遅れてしまいがちです。

大きくなると4〜5cmにもなり、他の害虫よりも大きいので葉を食べる量も多く、ヨトウムシがついてしまうと、大きな被害となってしまうこともあります。

ナメクジ

葉や土に透明のスジのような跡が残っていればナメクジがいる証拠です。

高温乾燥が苦手でじめっとした鉢底を好み、夜行性で夜間に活動を行います。ナメクジは食べる量が多く、葉を丸ごと食べられてしまうという被害もよく見られます。

ネジラミ

ネジラミは根っこにつくのが特徴です。根に寄生して養分を吸い取ります。

鉢から取り出して根に白い粉がついていたら、ネジラミが湧いてしまっている証拠です。
根っこにつくので見た目にあまり変化がなく、気がつきにくいですが、独特の匂いを放ちます。

多肉植物に害虫がついたときの対処法

多肉植物に害虫がついたときの対処法

しっかり管理をしていても、害虫の被害を防ぎきれないことも考えられます。

害虫を発見したときは、とにかく多肉植物への負担を最小限に抑えて駆除を行うことが大切です。

そして、早期に対処し被害が広がらないようにしましょう。

多肉植物に害虫がついてしまった時の対処法をご紹介します。

葉を傷つけないように虫を駆除する

葉に傷をつけてしまうと、そこから雑菌が繁殖して枯らしてしまう可能性もあります。

虫を駆除する際は、なるべく植物に負担のかからない方法で行いましょう。

虫を駆除する手順

  • テープを利用して虫を取る
  • ピンセットでつまみ取る
  • 歯ブラシやハケで取る

これらを活用することで、植物への負担を少なく駆除ができます。この時に、土の上に害虫を落としてしまうと、見落としや菌を繁殖させる原因になるので、落とさないように慎重に作業を行います。

水をかけて流す

ハダニ、アブラムシなど乾燥した環境を好む虫は水をかけて流すことで駆除ができます。

シンプルに、多肉植物の上から水をかけてあげましょう。

普段の水やりでは葉に水がかからないように行うのが基本ですが、害虫対策をしたい場合には、水差しではなくシャワータイプのものを使用し、葉や茎を洗い流すように行います。

殺虫剤をかける

殺虫剤の使用も即効性を求める方にはおすすめです。特にスプレータイプの殺虫剤は手軽に取り入れられるものもあります。

害虫駆除におすすめの殺虫スプレー

ここでは、おすすめの殺虫スプレーを2つ紹介します。

ベニカXファインスプレー
ベニカXファインスプレー

有効成分はクロチアニジン、フェンプロパトリン、メパニピリムです。速効性と持続性があり、長く効果を発揮します。浸透移行性に優れており、予防にも役立ちます。

オルトランスプレー(GFオルトランC )
オルトランスプレー(GFオルトランC )

有効成分はアセフェート、MEP、トリホリンです。殺虫スプレーとしての役割以外にも、菌の繁殖による病気の予防効果と治療効果も期待できます。薬害が起きる可能性もあり、過度の使用には注意が必要です。使用頻度を守り、植物の様子をみながら使用しましょう。

被害にあった部分を取り除く

被害を今以上に広げないようにする為には、被害を受けた部分の切除も検討しましょう。

虫に食べられた部分は、その虫を媒介して菌が付着していることが多くあります。その状態を放置していると、菌が繁殖しさらにダメージが広がってしまいます。

カットする場合、使う剪定バサミは熱湯をかけるなどして、しっかり消毒しましょう。

多肉植物の害虫を予防する方法

多肉植物の害虫を予防する方法

多肉植物に害虫がついてしまうのを予防する方法も紹介していきます。

日当たりと通気性に気を付ける

乾燥しすぎ、湿度が高すぎなど多肉植物にとって快適と言えない環境は、虫にとって居心地の良い状態を作ってしまいます。

しっかりと日が当たり、風通しの良い場所で育てましょう。

閉め切りで換気のできない場所で育てている場合は、サーキュレーターの活用もおすすめです。

清潔な土に植え替える

一度虫がわいてしまった土は、虫にとって居心地の良い環境になってしまっていると考えられます。

せっかく駆除をしてもまたすぐに虫がついてしまっては悲しいですよね。

また、虫を取りきったと思っても残っていたり、土に隠れていたりする場合も多くあります。

一度虫がついた植物は鉢から取り出して、他の植物から離しておいておきます。植物と鉢についた土はきれいに洗い流し、新しい土に植え替えましょう。

防虫ネットを張る

ホームセンターなどで売っている防虫ネットを活用するのもおすすめです。

選ぶ際は、多肉植物につく虫は非常に小さな虫もいるため、ネットの網目が細かいものを選択しましょう。

外からの侵入を防げるので、虫がつく心配を減らせます。ネットをかぶせるだけなので、手間がかからず手軽に取り入れやすい予防方法です。

殺虫剤で予防する

害虫の駆除にはスプレータイプがおすすめとお伝えしましたが、予防に使用する際には土に撒くタイプの殺虫剤がおすすめです。

オルトランDX粒剤

オルトランDX粒剤

土に撒くだけで予防ができ、テクニックいらずで誰でも簡単に使える殺虫剤です。

成分は土から植物に吸収され、植物全体を害虫から守る予防効果が1ヵ月程続きます。水やりや植え替えのタイミングでサッと土に撒き、害虫を予防しましょう。

まとめ

まとめ

今回は、多肉植物の害虫対策についてご紹介しました。

特に大切な注意点をまとめます。

害虫対策の注意点

  • 早期発見が大切
  • 植物の根の部分や鉢底のチェックも行う
  • 殺虫剤やネットを活用して予防、駆除する

以上のことに気を付ければ、害虫の被害を最小限におさえ健康な多肉植物の育成ができるでしょう。

害虫のストレスのない多肉ライフを楽しんでください。

※情報の取り扱いには十分に注意し、確認した上で掲載しておりますが、その正確性、妥当性、適法性、目的適合性等いかなる保証もいたしません。
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サクラ@PUKURI編集部

サクラ@PUKURI編集部

多肉植物愛好家

PUKURI編集部のサクラです。論文や専門家のノウハウを基に多肉ライフに役立つ情報をお届けします。

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