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多肉植物におすすめの肥料とは?追肥のやり方とタイミングを解説

「多肉植物には肥料は必要?」

「多肉植物に肥料をあげるタイミングがわからない」

多肉植物は他の植物とやや異なる育て方をする必要があり、いつでも肥料を与えていいというわけではありません。

肥料を余分に与えてしまったり、間違った時期に行ってしまうと枯らしてしまう危険もあります。

そうならないために、今回は多肉植物にどのように肥料を与えれば良いのか、頻度や種類について紹介していきます。

また、おすすめの肥料についても触れるので、この記事を最後まで読むと、多肉植物と肥料の関係、上手な育て方を理解できるようになっています。

多肉植物に肥料は必要?

多肉植物に肥料は必要?

あまり手間をかけなくていいイメージの多肉植物ですが、まったく肥料が必要ないわけではありません。

砂漠などの厳しい環境でも自然環境であれば、虫の死骸や枯れた植物が微生物によって分解され養分として土に溶け込みます。

しかし、鉢植えでそのまま育てていると、虫や枯れた植物などの有機物が土にたまりません。そのため、肥料は自然の環境を再現し、養分を与えるために必要になるのです。

多肉植物に必要な肥料とは

多肉植物に必要な肥料とは

多肉植物はもともと乾燥した砂漠地帯や山岳地帯に生息する植物で、栄養の少ない土でも育ちます。しかし、鉢で育てる場合は土から得られる栄養で育てるよりも、肥料を与えた方がより健康に育ってくれます。

植物の成長には三大要素と呼ばれる、窒素、リン酸、カリウムのほかにもカルシウム、鉄、亜鉛、マグネシウムなどが必要となり、どれも多肉植物の育成にも欠かせない栄養成分です。

多肉植物によく使われている土にも栄養素は含まれているものの、同じ鉢で育てていると徐々に減っていくの肥料で補充してあげる必要があります。

多肉植物に使う肥料の種類

多肉植物に使う肥料の種類

多肉植物に使う肥料は大きく分けて、

・液体肥料(液肥)か固形肥料
・化成肥料か有機肥料
・即効性肥料か緩効性肥料か遅効性肥料

に分類されます。

肥料は、種類によって使われるタイミングや目的が異なり、それぞれの特徴を知っておくことが大切です。

適切な方法で肥料を与えることで、多肉植物の成長をサポートし、より健康的な状態を保てます。

元肥と追肥の違い

肥料はあげるタイミングによって元肥と追肥に分けられ、役目や使われる肥料の種類もまったく異なります。

元肥とは

元肥とは、植物を植える前や植え替える前に、土に使う肥料のことです。
栄養のある土を再現して植物の成長を止めないようにする目的で使用される肥料のため、緩やかな効果を発揮する有機肥料や緩効性化学肥料、遅効性肥料がよく使われます。

追肥とは

追肥とは、植物の成長に合わせて、足りなくなった必要な栄養を追加して補給する肥料のことです。追肥には即効性があってすぐに栄養が土に吸収されやすい化学肥料や液体肥料を使用します。

多肉植物は他の植物に比べ、少ない栄養で育てられることや成長がゆっくりな特徴があります。過剰に栄養を与えてしまうと枯れてしまう原因になるため、与えすぎには注意しましょう。

肥料と活力剤の違い

肥料と活力剤。園芸が趣味であればどちらもよく聞くワードですが、実は同じものではないということはご存じでしょうか?

わかりやすい表現で例えると、肥料は食事、活力剤は栄養ドリンクやサプリメントといったイメージです。

肥料は肥料取締法(2020年に「肥料の品質の確保等に関する法律」、通称「肥料品質確保法」に改正)により、製品に含まれる肥料成分の含有量が定められており、規定以下の濃度の製品は活力剤に分類されます。

活力剤のみでは植物に十分な栄養を与えることはできず、肥料で栄養を補うことが必要です。

多肉植物に肥料が必要なのはいつ?

多肉植物に肥料が必要なのはいつ?

ここまで、肥料の種類やその役割についてお話ししました。

では、多肉植物の肥料はどのタイミングで与えるのがベストでしょうか?肥料は正しい方法とタイミングで与えることが大切です。

それぞれの状況別に、与えるタイミングについてお話しします。

多肉植物を植えるときの元肥

元肥は成長期の植え付けや植え替えのタイミングがベストです。

鉢植えで育てる場合、ずっと同じ土や鉢で育てるのは成長が止まってしまう原因になります。多肉植物は、土から栄養を吸収しますが、鉢の中の土は自力で栄養を生成することはできません。

多肉植物の植え付けや植え替えは、成長が止まる休眠期を避け、少なくとも年に1回は植え替えを行いましょう。

この時の肥料としては、効果が緩やかに長く続く緩効性肥料がおすすめです。

成長期の追肥

多肉植物の成長期には、栄養もたくさん吸収するのでこのタイミングで追肥を行うのも良いでしょう。

成長期の追肥には、即効性のある液肥がおすすめです。効果は短いですが、すぐに根から吸収されるので、水やりの代わりに月に2〜3回程度与えます。

多肉植物の元気がないときのときの追肥

葉が小さくなる、成長が止まるなどの場合は追肥が必要になりますが、そんな時にはついつい肥料をたくさんあげたくなってしまいますよね。

しかしここでの注意点は、もともと少ない栄養で育つ多肉植物にとって、肥料のあげすぎはかえって状態を悪化させてしまったり、最悪の場合には枯れてしまう、ということです。

まずは、少量の追肥を行い、様子を観察しながら適宜追肥をしていきましょう。

多肉植物におすすめの肥料

多肉植物におすすめの肥料

最後に、多肉植物におすすめの肥料をご紹介します。

100円均一やホームセンターでも手に入りやすく、使いやすくて定番人気の肥料がおすすめです。

それぞれの製品の特徴とおすすめポイントをお伝えしていきますので、肥料選びの参考にしてください。

【元肥】ハイポネックス マグァンプK

【元肥】ハイポネックス マグァンプK

形状は固形肥料で、元肥として土に混ぜて使うのがおすすめです。

緩効性の窒素、リン酸、カリウム、マグネシウムが含まれており、栄養をゆっくり長く補給できます。

また、植物の成長を促す即効性成分も少量含まれているので、植え替え後の成長もサポートしてくれます。

温度の影響で栄養成分が溶けてしまったり、水やりで流れ出てしまったりしにくい特徴があり、扱いやすい肥料です。

【追肥】ハイポネックス原液

【追肥】ハイポネックス原液

液体肥料のハイポネックス原液は、追肥としての使用がおすすめです。

植物の成長に必要な15種類の栄養素がバランス良く配合されています。

また、窒素やカルシウム、微量要素が強化して配合されており、これらの成分は植物の発色をより良くしてくれます。

水で薄めて使用するタイプで、キャップが計量カップになっているので使用目安が分かりやすく初心者の方でも使いやすい製品です。

植物活力素 メネデール

植物活力素 メネデール

活力剤のおすすめは、植物活力素メネデールです。

植物の成長に欠かせない鉄を根から吸収しやすいイオンの形で配合しています。

肥料ほど栄養成分が強くないため、量や回数の調整がしやすく、植え替え時や元気がない時の栄養補給など様々なシーンで使いやすい製品です。

卵の殻・牡蠣殻は肥料になる

無料で簡単に取り入れられる肥料として卵の殻や牡蠣殻を活用することもできます。

殻は人工的に作られた化学肥料ではなく有機肥料です。有機物が微生物の餌になることで、土の状態改善にも効果が期待でき、より栄養を吸収しやすい土になります。

殻の主成分は炭酸カルシウムです。炭酸カルシウムは水に溶けにくく、そのまま置いても効き目はありません。

殻は乾燥させた後細かく粉砕し、粉状に土に混ぜて使用します。使用目安は1平方メートル当たり1㎏程度です。

ホームセンターでも購入できますので、肥料としてぜひ活用してみてください。

まとめ

まとめ

今回は、多肉植物の肥料についてご紹介しました。

たくさんあげれば良く育つと思われがちな肥料ですが、多肉植物はとくに肥料のやりすぎによる失敗も多く、その量やタイミングが大切になります。

抑えるべきポイント

  • 多肉植物は肥料を与えすぎてはいけない
  • 元肥と追肥の目的とタイミングに注意する
  • 肥料だけでなく活力剤も活用する

以上のことに注意をすると、上手な肥料のあげ方ができます。
まずは、気軽に取り入れやすいものから始めてみると良いでしょう。

正しい肥料の与え方を知って、多肉植物の成長を楽しんでください。

※情報の取り扱いには十分に注意し、確認した上で掲載しておりますが、その正確性、妥当性、適法性、目的適合性等いかなる保証もいたしません。
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サクラ@PUKURI編集部

サクラ@PUKURI編集部

多肉植物愛好家

PUKURI編集部のサクラです。論文や専門家のノウハウを基に多肉ライフに役立つ情報をお届けします。

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