金のなる木は南アフリカが原産でベンケイソウ科クラッスラ属の多肉植物です。今回は初心者にもわかりやすい内容で金のなる木の特徴や写真のほか、水やりや病害虫、選び方、増やし方、肥料や用土などの詳しい育て方などを紹介します。
金のなる木の基本情報
植物名 | 金のなる木 |
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学名 | Crassula ovata |
英名 | Crassula portulacea |
和名 | 金のなる木、縁紅弁慶(フチベニベンケイ)、花月(カゲツ) |
科名 | ベンケイソウ科 |
属名 | クラッスラ属 |
原産地 | 南アフリカ |
金のなる木の特徴
南アフリカが原産の金の成る木は、ベンケイソウ科クラッスラ属の多肉植物です。縁起の良い名は、光沢があってコインのように見える丸い葉が由来という説と、小さな新芽に五円玉を通したまま成長させ、お金が実ったような形で販売したところ大流行したことが由来という説があります。インテリアとしても人気が高く、新築祝いのギフトなどにもよく用いられます。低い木のように育つため頑丈でたくましく、とても育てやすい植物です。耐暑性には優れていますが、寒さにはあまり強くありません。肉厚な葉に水分を溜めこむことができるので、乾燥に強く、水やりの頻度が少なくても枯れにくい品種です。挿し葉や挿し芽をすれば、簡単に増やすことができます。大株になると、ピンクの小さな花や白い星形の花が密集して咲きます。正式な縁紅弁慶(フチベニベンケイ)ですが、一般的には金の成る木または花月(カゲツ)という名で呼ばれています。
金のなる木の詳細情報
園芸分類 | 多肉植物、クラッスラ |
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草丈・樹高 | ~50cm程度 |
耐寒性 | 弱い |
耐暑性 | 強い |
耐陰性 | 強い |
花色 | 白、ピンク |
開花時期 | 6月~9月 |
金のなる木の種類
桜花月
花月の矮性品種。株が小さくても花を咲かせやすく、小ぶりな見た目です。開花時期は秋の終わりから春先頃で、可憐なピンク色の花が桜に似ていることからその名が付きました。
黄金花月
葉に黄色の斑が入る品種。春から夏にかけては緑色の葉が楽しめ、秋以降に日光や適度な寒さにあてることで、黄金のような鮮やかな黄色に色づきます。
花月錦
葉に白い斑が入るタイプと薄黄色の斑が入るタイプがあります。季節を問わず斑の入りが安定していて、美しい葉が楽しめます。白い斑が入るタイプは、葉の縁がピンク色になります。
ゴーラム(宇宙の木)
細長い棒状の葉が特徴的な品種。葉の先端がへこんだ不思議な形が、宇宙人の指に似ていることが由来といわれています。葉先がピンクに色づき、開花時期には花も楽しめます。
金のなる木の育て方カレンダー
時期 | 1月 | 2月 | 3月 | 4月 | 5月 | 6月 | 7月 | 8月 | 9月 | 10月 | 11月 | 12月 |
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植え替え | ● | ● | ● | ● | ● | ● | ||||||
開花時期 | ● | ● | ||||||||||
肥料 | ● | ● | ● | ● | ● | ● | ● | ● |
金のなる木に適した栽培環境
日当たり・置き場所
置き場所は、日当たりと風通しの良いところが望ましく、日当たりが悪いと間延びしてしまいます。春から秋は屋外や日当たりの良い窓辺、冬は屋内で窓辺からの冷気が少ない場所に置きましょう。斑入りの品種は葉が焼けやすいので、半日陰の環境が適しています。
温度
基本的に耐寒性はありますがあまり強くないため、冬場や夜間など気温が3℃以下になるときは屋内や軒下に移動させましょう。霜に弱く凍傷を起こすこともあるので、霜が当たらないように気を付けましょう。
用土
多湿な状態を好まないので、水はけの良い土を選ぶと良いでしょう。サボテン用や多肉植物用の培養土がおすすめです。
金のなる木の育て方のポイント・コツ
水やり
乾燥に強い植物なので、水をやり過ぎると根腐れを起こし枯れてしまいます。水やりは控えめに、乾燥気味に育てるほうが向いています。春や秋は土が乾いたらたっぷりと水を与え、夏は暑さで水の吸い上げが鈍るため、涼しくなる夕方以降に与えましょう。冬は生育が止まるため、暖かい日の昼間に月1~2回ほど水を与えれば十分です。
肥料
あまり肥料を必要としない植物で、なくても育ちます。春から夏の生育時期に、規定量より少なめの緩効性肥料を与えるとよりよく育ちます。
病害虫
目立った病害虫の発生はほとんどありません。まれにカイガラムシが葉についていることがあるので、見つけたらティッシュや歯ブラシで削ぎ落としてください。
金のなる木の詳しい育て方
選び方
葉が肉厚で色が美しく、全体的に締まっている株を選ぶと良いでしょう。金のなる木以外に、花月の名でも定着しています。
剪定・切り戻し
株が混みあってきたときは剪定して風通しをよくしましょう。大きくなりすぎたときは切り戻すこともできます。剪定時期は春から秋にかけての生育期が適しています。新しい芽や葉が出ていたら、上の部分のみをカットしましょう。切り戻した枝は、挿し木として使うこともできます。
植え替え・鉢替え
成長すると鉢の中で根づまりを起こしたり、根腐れを起こしやすくなります。健康に育てるためにも、2~3年目安に植え替えをしましょう。根鉢を軽くほぐし、古い土をできるだけ落としておきましょう。黒ずんだ古い根はハサミで切って取り除きます。植え替えるときは、数日前から水やりを控えて水を切っておきましょう。
花
寒い季節に、淡いピンク色の花が密集して咲きます。代表的種である花月は、大きな株にならないと花が咲きづらい品種です。
夏越し
湿気の多い日本の夏は苦手です。水やりは控えめにしましょう。夏の強い日差しで葉焼けしないように、春から少しずつ日に当てて慣らしてください。斑入りの品種はとくに葉焼けしやすいので気を付けましょう。
冬越し
霜が当たると葉が枯れ、3℃以下になると凍傷になりやすいので、冬は屋内へ移動させましょう。
増やし方(株分け、挿し木、葉挿しなど)
挿し木や葉挿しで増やすことができます。枝や葉を日陰に2~3日放置して切り口を乾かし、筒に植えます。3~4日経過して水を与えましょう。約1か月ほどで発根します。春から秋の暖かい時期が適していますが、多湿になりやすい梅雨時期は避けたほうがいいかもしれません。
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