アガベ(リュウゼツラン)はアメリカ合衆国が原産でリュウゼツラン科アガベ属の多肉植物です。今回は初心者にもわかりやすい内容でアガベ(リュウゼツラン)の特徴や写真のほか、水やりや病害虫、選び方、増やし方、肥料や用土などの詳しい育て方などを紹介します。
アガベ(リュウゼツラン)の基本情報
植物名 | アガベ(リュウゼツラン) |
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学名 | Agave |
英名 | Agave,Century plant |
和名 | リュウゼツラン |
別名・流通名 | Century plant |
科名 | リュウゼツラン科 |
属名 | アガベ属 |
原産地 | アメリカ合衆国 |
アガベ(リュウゼツラン)の特徴
アガベ(リュウゼツラン)は、メキシコ原産の多肉植物です。メキシコからアメリカ大陸全土に広く分布しています。世界中で300種以上が確認されていますが、園芸で親しまれているのはアオノリュウゼツランやササノユキ、アガベ・アテナータです。他にも、樹液がテキーラとアガベシロップの原料となるアガベ・テキラーナがあります。大きさは、生育環境と品種によって5cmから5m程度と非常に多様です。デスクや窓際で育てやすい小型品種には、アガベ・ホワイトアイスやアガベ・ブルーグローがあります。大型品種は、アガベ・ボーチンブルーやアガベ・フランゾシニーです。どの品種も共通して耐暑性と耐寒性を備えています。一方で、耐陰性の弱さと多湿には非常に弱いです。耐寒性に優れた品種によっては屋外での越冬が可能ですが、霜や雪が降る環境だと葉が痛む場合があります。花の色は、緑やオレンジ、白など様々ですが、開花までに10年から10数年といった長期間を要するのも特徴です。
アガベ(リュウゼツラン)の詳細情報
園芸分類 | 多肉植物、アガベ |
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草丈・樹高 | 5cm~5m |
耐寒性 | 強い |
耐暑性 | 強い |
耐陰性 | 弱い |
花色 | グリーン、オレンジ、白など |
開花時期 | 6月~9月 |
アガベ(リュウゼツラン)の種類
アオノリュウゼツラン
アオノリュウゼツランは、尖った葉がロゼット状に広がります。原産地はメキシコですが、比較的耐寒性が強いため日本の屋外でも問題なく生育します。乾燥に強い一方で根腐れを起こしやすいので、湿気に気をつけて育てましょう。
リュウゼツラン
リュウゼツランは、アーチ状に広がる葉から竜の舌をイメージできることが名前の由来です。長い年月をかけてじっくりと生育します。別名は、センチュリープランツです。開花までには数十年を要することを指しています。
フイリウスバリュウゼツラン
フイリウスバリュウゼツランは、ウスバリュウゼツランの変種の常緑多年草です。大きさは1mほどで、葉には多肉質で尖り棘を持ちます。葉にある薄黄色の覆輪が特徴です。開花は40年に1度ほどが目安で、筒状の黄色い花を咲かせます。
雷神
雷神は、別名でアガベ・ポタトルムやバタフライ・アガベとも呼ばれます。メキシコ原産の多肉植物です。葉の先端やふちに棘があります。全体をうねらせながら、球状にまとまった見た目をしているのが特徴です。
フキアゲ
フキアゲは、細い葉を無数に広げた噴水のような見た目をしています。鮮やかな緑色の葉を持つ多肉植物です。アガベ属のなかでは比較的寒さに強く、0℃程度まで耐えられます。霜が降りたり雪が降ったりする地域でなければ、地植えでの越冬が可能です。
チタノタ
チタノタは、放射線状に広がる棘つきの葉を持つ多肉植物です。同じチタノタでも、葉の形や大きさ、色合いに個体差があります。耐暑性だけでなく耐寒性も強いため、非常に丈夫です。生育環境が整っていれば、スピーディーに成長します。
アテナータ
アテナータには、他のアガベのような棘がありません。肉厚で柔らかい葉を持つ多肉植物です。葉の色は基本的には青緑色ですが、稀に黄色や白色の斑がある個体があります。花が咲くと枯れる一稔性です。開花後に親株が枯れると、子株が後を引き継ぎます。
ナカフリュウゼツラン
ナカフリュウゼツランは、葉に白または黄色の中班が入っています。アーチ状に広がる優雅な葉と穂のように下垂する花が特徴です。グラウンドカバーにも利用されますが、耐寒性が低いため暖地以外だと枯れる恐れがあります。
アガベ(リュウゼツラン)の育て方カレンダー
時期 | 1月 | 2月 | 3月 | 4月 | 5月 | 6月 | 7月 | 8月 | 9月 | 10月 | 11月 | 12月 |
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植え付け | ● | ● | ● | ● |
アガベ(リュウゼツラン)に適した栽培環境
日当たり・置き場所
日光がよく当たる場所を好みます。栽培環境には、日当たりの良い場所を選びましょう。多湿が苦手なため、風通しが良い場所であることも大切です。多湿環境は根腐れや病気の原因になるため、蒸れに気を付けてください。
温度
品種によって、耐寒性がやや異なります。アオノリュウゼツランとリュウゼツラン、フキアゲなどは、アガベのなかでも寒さに強いため、霜に当たらなければ屋外での越冬が可能です。耐寒性が比較的弱いイシスメンシスは、0℃で弱ります。
用土
多湿環境を予防できる水はけの良い用土を使用します。専門店やホームセンターなどで市販品を購入する場合には、多肉植物またはサボテン専用土がおすすめです。配合する場合には、小粒の赤玉土・軽石・鹿沼土を組み合わせましょう。
アガベ(リュウゼツラン)の育て方のポイント・コツ
水やり
夏は生育期で水を欲するため、土の表面が乾いていたら鉢底から流れるくらいたっぷりと水を与えてください。しかし多湿は根腐れの原因になるため、気温が比較的低い夕方から夜に水を与えます。気温が上がる時間帯の前に水やりをすると、多湿によって根腐れに繋がる場合があるためです。夏は多湿に気をつけながらも、バランス良く水を与えてください。冬は、休眠期となります。水を吸い上げる根が眠っている状態ですので、冬になれば水を与えるのは月に1度程度となります。0℃を下回る時期には、完全に断水して水やりを控えましょう。
肥料
アガベ(リュウゼツラン)は、少ない肥料でよく育ちます。肥料を与える時期は、夏から秋です。薄めた液肥か少量の置き肥を与えましょう。有機肥料は根腐れに繋がる恐れがあるため、少量にします。
病害虫
暖かい時期に乾燥でハダニが発生する場合があります。ハダニは茎から栄養を吸収して、植物を弱らせてしまう害虫です。元気な植物であれば影響は受けにくいですが、ハダニに寄生される前から弱っていると大きな影響を受ける場合があります。ハダニの被害が大きくなると、葉緑素不足から光合成ができなくなり、最終的に枯れてしまうので注意が必要です。他に気を付ける病害虫には、カイガラムシがあります。カイガラムシはアガベ(リュウゼツラン)の樹液を吸って、弱らせてしまう病害虫です。こちらも程度が酷ければ、枯れる恐れがあります。
アガベ(リュウゼツラン)の詳しい育て方
選び方
まず、病害虫であるハダニやカイガラムシがついてないかを確認します。そして、アガベ(リュウゼツラン)の健康状態を確認することも大切です。不安定なものよりは、しっかりと根が貼れているものを選びます。葉の形や色、全体的なバランスも確認しましょう。
剪定・切り戻し
アガベ(リュウゼツラン)は、定期的な選定は不要です。変色した葉や枯れた葉、病気の疑いがある葉があったり、葉の棘が危険だったりする場合にハサミで取り除きましょう。定期的な選定や切り戻しは必要ありません。
植え替え・鉢替え
アガベ(リュウゼツラン)の植え替えや鉢替えは、暖かくなり始める4月から5月に行います。植え替えを行う際は、根を乾燥させてください。植え替え後は2〜3日経ってから水を与えましょう。プランターで育てている場合には2年に1度で、一回り大きな鉢に植え替えます。
花
開花までの期間は、10年から数十年ほどです。成長速度が遅く、花が滅多に咲かない性質からセンチュリープラントという別名があります。花が咲いた後は親株が枯死しますが、完全に枯れてしまうわけではなく子株が親株を引き継ぎます。
夏越し
プランター栽培の場合、梅雨時期は雨が当たらない場所へ移動させます。多湿による根腐れを防ぐためです。梅雨明けの暑い夏には、風通しが良く日光がよく当たる場所で育てましょう。直射日光は1日に6時間以上当てるとよく育ちます。
冬越し
アガベ(リュウゼツラン)は、品種によって越冬温度が異なります。屋外での越冬が難しい品種の場合には、屋内に取り込みます。屋内では、温度変化が緩やかで暖房の空気が当たらない場所に置きましょう。雪が降らない地域であれば、越冬温度が0℃の品種で屋外越冬が可能です。
増やし方(株分け、挿し木、葉挿しなど)
増やす際の方法は、株分けです。生育旺盛なアガベ(リュウゼツラン)であれば、根本に子株が生えます。植え替えのタイミングで子株を親株から切り離して株分けを行いますが、自然に取れない場合には子株が株分けできるほど育っていない場合が多いです。
挿し芽の時期
アガベ(リュウゼツラン)を増やす場合、基本的には株分けです。挿し芽で増やすのは、難しいといわれています。挿し芽を行う際には、生育旺盛な気温の高い時期に行いましょう。
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