多肉植物を育てていて土にカビが生えてしまった経験はありませんか?
癒しを得るために多肉植物を育て始めたものの、正しい育て方がわからず管理の難しさを感じている方も多いのではないでしょうか。
しかしちょっとしたコツさえ知っておけば、多肉植物はほとんど手をかけなくても健康に育ってくれます。
今回の記事では、多肉植物の健康を脅かすカビについてお話しします。
カビを防ぐ管理方法やカビが生えてしまった場合の対処法について解説していくので、この記事を最後まで読めば、多肉植物のカビを防ぎ、健康的に成育を楽しめるようになるでしょう。
多肉植物の土にカビが生える原因
多肉植物は肉厚のぷくぷくした葉や根にたくさんの水分を含んでいます。そのため、水やりの回数が少なく済み、育てやすい植物です。交配種を含めると2万種類以上が現存すると言われており、バラエティ豊かな魅力で私たちを癒してくれます。
しかし、育て方にはコツがあり、ほかの植物と同じように育ててしまうと、カビが発生してしまうことがあります。
ここでは、多肉植物の土にカビが生えてしまう原因を3つご紹介します。
水のやりすぎ
水をやりすぎて、土が常に湿った状態になっているとカビが発生しやすくなります。
本来、多肉植物は乾燥した土地で育つため、あまり水やりの必要はありません。頻繁に水をやり続けてしまうとカビや虫が発生する原因になります。
多肉植物の成育サイクルに合わせた適切な量の水を与えるようにしましょう。
風通しが悪い
締め切りで風通しが悪く、換気をしていない室内では、湿気により土が蒸れてカビの発生しやすい状態になります。
特に高温多湿な梅雨の時期には、室内に湿気がこもりやすく、特に注意が必要です。
水やりを行った後は、部屋の換気を行い風通しの良い場所に置いてあげましょう。
日当たりが悪い
多肉植物も他の植物と同様に光合成により栄養を補給しています。そのため、日当たりが悪いと十分に栄養を補給できません。
多肉植物は砂漠などの乾燥した地域でも生き延びられるほど保水力があり、日の光に長時間晒されてもすぐに枯れてしまうということはあまりありません。
ただ、夏場の暑い時期は直射日光にあたると葉が焼けてしまうこともあるため、場所や時間を調整して日の光を浴びせましょう。
カビが生えてしまった時の対処法
どれだけ気をつけていても、カビが生えてしまうこともあります。
ですが、カビが生えてしまったら必ず枯れてしまうというわけではなく、適切な対処を行えば、また元気な状態に戻すことができます。
ただし、カビは放置してしまうとどんどん広がってしまうため、見つけたらできるだけ早く対処することが大切です。カビが生えてしまった時の対処法をご紹介します。
カビが生えた土を取り除く
土にカビが生えているのを発見したら、表面の土を取り除きましょう。
カビた土が残っているとそこからカビが再発してしまうので、中の土にもカビが生えていないかよく確認してください。その後、新しい土を入れて完了です。この方法は最も簡単な方法ですが、早めに発見してあげる必要があります。
もう1つの方法は、土を再利用する方法です。
土を再利用する場合は乾燥させてアルコールで消毒を行います。アルコールには土に含まれるカビを死滅させる効果があります。
消毒を行う際は、取り除いた土を新聞紙に広げまんべんなくアルコールを吹きかけます。全体が湿ったら乾燥するまで待ち、乾いたら鉢に戻しましょう。
土の再利用は、手間はかかるもののコストが抑えられる点がメリットです。
以上の作業を行うときは、カビの胞子が舞ってしまう事も考えられ、部屋の中で行ってしまうと周囲のものにカビが付着することもあります。そのため、作業は屋外で行いましょう。
植え替える
発見が遅れ、カビが土の広範囲に広がってしまっている場合は、多肉植物の植え替えを行います。
多肉植物には、休眠期と成長期が存在します。時期は種類によって異なりますが、できる限り植え替えは成長期に行うようにしましょう。
休眠期は成長もストップしているので、植え替えの時に傷をつけてしまうと治りが遅くなり、最悪の場合枯れてしまうこともあります。
反対に成長期に新しい土で植え替えることで、栄養を取り込みやすくなります。
多肉植物の植え替え方
- 多肉植物は鉢から取り出して土を取り除き、根を乾燥させます。完全に乾くまで2〜3日風通しが良く直射日光が当たらない場所に置きます。
- 新しい鉢は、鉢底にネットを敷き、鉢底石を1/4程敷き詰めます。水やりは1週間経過した後行います。
- 土を入れて多肉植物を植えます。このとき、多肉植物の根を傷つけないように注意しましょう。
- すぐに水やりをしてしまうと、多肉植物にとってストレスになってしまう場合があります。様子を見ながら、1週間ほど経過したのち水やりを再開します。
多肉植物の葉や茎にカビが発生したら
カビは、土に生えることが多いですが、まれに多肉植物自体にカビが生えてしまうことがあります。そんな時は、まずカビが生えた部分の葉を取り除いてあげます。
多肉植物全体にカビが広がってしまっている場合は、鉢から出して流水でカビを落としましょう。その後は、カビの原因となる湿気が残らないようにしっかりと乾燥させて鉢に戻します。
多肉植物は生命力が強いので、早めにカビを取り除けば健康的な状態まで復活させることも十分に可能です。
多肉植物の土のカビを防ぐ方法
可能であればカビが生える前に対処するのがベストです。
カビを発生させないためには、適切な水やりの頻度とタイミングを知っておくことが大切です。
ここでは、水やりを行う際の注意点をご紹介します。
水やりの頻度とタイミングに気をつける
多肉植物は、もともと砂漠などの乾燥した地域に生息する植物で、毎日水をあげる必要はありません。
一般的には1週間に1回程度と言われていますが、状態を観察しながら調整するとより健康に育ってくれるでしょう。
基本的には土が乾いたらたっぷりと
多肉植物は、こまめに少量の水をあげるよりも一度にたっぷりの水をあげましょう。
土が湿った状態で再び水をあげてしまうと、土の中が蒸れてカビが発生する原因になります。土が完全に乾いていることを確認してから、たっぷりの水をあげましょう。
成長期にあわせた水やりを
多肉植物は、休眠期になると水を吸収しづらくなります。そのため、水やりは成長期に行います。
成長期には光合成も活発に行われ、水分も多く必要となります。多肉植物の葉がシワシワになっていたら水分不足のサインです。
たっぷりと水をあげて葉が潤った状態を保ちましょう。
高温多湿な夏の水やりは夕方に
湿気の多い時期は、特にカビが発生する危険が増します。
水やりは時間帯にも注意が必要で、気温の高い日中は土の中の温度も高くなりやすく、そのタイミングで水やりをしてしまうと、土が蒸れてカビが発生しやすくなります。
気温が落ち着く夕方から夜にかけての水やりがおすすめです。
風通しを良くして湿気をためない
多肉植物は乾燥した地域に生息する植物で、湿気はとても苦手です。多肉植物の健康を保つには、日当たりと風通しの良さが大切です。
春夏秋は屋外、冬は寒さに弱いので室内で育てることがおすすめです。また、1年通して室内で育てる場合は窓際の日当たりの良い場所に置き、こまめに換気を行いましょう。
日光に当ててカビ予防 直射日光は避ける
カビには日光消毒が有効です。
太陽光に含まれる紫外線にはカビを殺菌する効果があり、日光に当てることでカビを予防することができます。
ただし、直射日光は多肉植物にとっても温度が高くなりすぎて、葉が焼けてしまうこともあるので、夏場の暑い時期の直射日光や、長時間直射日光には当てないようにしましょう。
まとめ
多肉植物のカビを防ぐための注意点をまとめます。
カビを防ぐポイント
- 水やりの量や頻度
- 風通しを良くする
- 日当たりの良い場所に置く
また、カビが生えてしまった際は、以下の点に注意しましょう。
カビが生えてしまったときの対処法
- 土を替える
- 植え替える
- カビが生えた部分を取り除く
これらのことを守れば、カビを生やさずに健康な状態を保つことができるでしょう。
カビの適切な管理と対処法を知って、多肉植物の育成を楽しんでください。
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