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熊童子(くまどうじ)の育て方

熊童子(くまどうじ)は南アフリカが原産でベンケイソウ科コチレドン属の多肉植物です。今回は初心者にもわかりやすい内容で童子(くまどうじ)の特徴や写真のほか、水やりや病害虫、選び方、増やし方、肥料や用土などの詳しい育て方などを紹介します。

熊童子(くまどうじ)の特徴

南アフリカ原産の熊童子(くまどうじ)は、見た目の可愛さからとても人気の高い多肉植物です。ぷっくりと肉厚な葉には産毛のような毛が生え、先端に4~5の突起があります。その姿がまるで熊の手のように見えることからこの名前がつけられました。別名「熊の手」とも呼ばれ、フェルトのような質感の葉はとても気持ちよい肌触りです。爪のように見える葉の先端は、秋になるとより赤みが増します。厚みのある葉に水分を蓄えることができ、水やりも少なくて済みます。枯れにくくあまり手間がかからないので、初めてでも比較的育てやすい品種です。開花の時期になると、ベル型のオレンジ色や赤褐色の小さな花を咲かせます。熊の手のような葉の間から細い茎を伸ばす姿は、とても可愛らしい魅力があります。熊童子(くまどうじ)はコチレドン属なので、成長すると茎が立ち上がり、枝も増えて木のような姿も楽しめます。暑さにも寒さにもあまり強くない品種で、生育期は春と秋、夏と冬は休眠期になります。

熊童子(くまどうじ)の詳細情報

園芸分類多肉植物、コチレドン
草丈・樹高~20cm位
耐寒性やや弱い
耐暑性やや弱い
花色オレンジ、赤褐色
開花時期春または秋

熊童子(くまどうじ)の種類

子猫の爪

子猫の爪

熊童子(くまどうじ)を少し細くしたような葉で、突起も3個ほどしかないのが特徴です。成長がゆっくりで長く楽しめることもあり、こちらも人気の高い品種です。

熊童子錦

熊童子錦

熊童子(くまどうじ)に白や黄色の斑が入る品種です。斑が分かりにくいですが入っています。斑の入り方が株によって違うので、個性が楽しめます。斑入り種は夏の直射日光で葉焼けしやすく、温度変化にも敏感なので管理には注意が必要です。

熊童子(くまどうじ)の育て方カレンダー

時期1月2月3月4月5月6月7月8月9月10月11月12月
植え替え
開花時期 
肥料

熊童子(くまどうじ)に適した栽培環境

日当たり・置き場所

生育期の春と秋は、日当たりの良い場所に置きましょう。多湿が苦手なため、風通しが良いことも大切です。日差しが強すぎる真夏は、半日陰で管理しましょう。冬は霜や寒風で葉が傷んでしまわないように、5℃以下になるようなら室内の日の当たる場所に置きます。

温度

生育期が春と秋なので、その時期の気温である15°C〜25℃が適温です。0℃〜5℃くらいの寒さには耐えますが、できれば5℃より下回らないように管理しましょう。また、高温多湿な環境は苦手なので、湿度にも注意が必要です。

用土

用土はサボテンや多肉植物用など、水はけの良いものを利用しましょう。赤玉土や鹿沼土、軽石などを混ぜるのもおすすめです。

熊童子(くまどうじ)の育て方のポイント・コツ

水やり

肉厚な葉に水分を蓄えられるので、水やりは控えめに、乾燥気味に育てましょう。水をやりすぎると、葉が肥り色も悪くなります。春と秋の生育期は土が乾いたらたっぷりと与えましょう。夏と冬は休眠期のため水やりを控えます。この時期に水を与えすぎると、根腐れや枯れの原因となります。土が少し湿る程度で十分です。

肥料

春と秋の生育期に、月に一回程度薄めの液体肥料を施します。2ヶ月に1回程度緩効性化成肥料を施すのも良いでしょう。肥料が多いと徒長してしまうことがあります。

病害虫

病害虫の心配はあまりありませんが、アブラムシの仲間であるワタ虫がつくことがあります。見つけ次第ピンセットやつまようじなどを使って駆除します。まれに土にカビ類が発生することもあります。該当部分を切り取り、それ以上広がらないようにしましょう。風通しのよい場所に鉢を移動させることも大切です。

熊童子(くまどうじ)の詳しい育て方

選び方

葉がぷっくりとしていて、茎がしっかりとした株がおすすめです。葉と葉の間が適度に詰まっている株も良いでしょう。

剪定・切り戻し

熊童子(くまどうじ)は成長すると茎が木のような姿になるので、大きさを抑えたいときは剪定しましょう。。挿し木や挿し芽に使いたいときも、好きな位置で剪定します。日照不足で茎が徒長したり葉が枯れたら、切り戻しをしましょう。

植え替え・鉢替え

鉢の中が詰まったり、土がカチコチに固くなっていたら植え替えのタイミングです。1〜2 年に1度くらいの頻度で、春か秋が適しています。植え替えの1週間から10日前は、水やりを控えて土を乾燥させておきます。鉢から株を取り出し、丁寧に古い土を落としましょう。傷んで変色した根は取り除きます。新しい鉢に植え替えたあと、1週間から10日間は半日陰で管理し、日当たりの良い場所に移動させてから水を与えましょう。

ある程度の大きさになると、ベル型の可愛い花を咲かせます。秋から冬にかけて咲きますが、春にも咲くことがあります。成長が遅く、つぼみをつけてから花が咲くまで3か月かかることもあります。

夏越し

夏は暑さで休眠するので、水やりは控えましょう。暑い時期の水やりは回数を減らし、涼しい時間に行うことが大切です。夏の直射日光で葉が焼けたり落ちてしまうことがあります。高温多湿な環境は避け、風通しの良い日陰で管理をしましょう。

冬越し

0〜5℃程度くらいでも冬越しできますが、冷たい風や霜に当たると葉が枯れることがあります。基本的には冬場は室内に入れるなど、5℃を保てる環境で管理しましょう。冬は休眠中なので、水やりも控えめにします。

増やし方(株分け、挿し木、葉挿しなど)

挿し木と葉挿しができ、適期は春と秋です。挿し木は葉を数枚つけた状態で茎をカットし、切り口を乾かしてから土に挿します。葉挿しはカットした葉を土に挿し、風通しの良い明るい日陰で管理します。発根したら土に植え付けましょう。どちらの方法も、根が出るまで水は与えません。成長が遅めなので、根が出るまでに少し時間がかかります。

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PUKURI編集部

PUKURI編集部の企画・編集スタッフです。多肉植物が大好きな編集部スタッフが論文などの情報に基づき、役立つ情報をお届けします。

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