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アロエの育て方

アロエは南アフリカが原産でユリ科アロエ属の多肉植物です。今回は初心者にもわかりやすい内容でアロエの特徴や写真のほか、水やりや病害虫、選び方、増やし方、肥料や用土などの詳しい育て方などを紹介します。

アロエの特徴

肉厚でとげのある葉が特徴のアロエは、南アフリカを中心に地中海沿岸などに広く分布する多肉植物です。厚みのある葉の中は透明のゼリー状で、水分を多く含みます。日本へは鎌倉時代に伝来したとされ、民間療法に用いられてきたキダチアロエ、食用とされるアロエ・ベラなど、古くから日常生活の中にアロエを取り入れてきました。「医者いらず」といわれるアロエの葉には、水分だけでなく数多くの有効成分が含まれ、さまざまな優れた効能があります。そのため、現在でも化粧品や薬品、食品など幅広い用途に用いられています。アロエは約500種類の原種があるといわれ、葉の形状や花の色に違いがあります。5cm程度の小型種から10mを超す大木に育つ大型種まで、サイズもさまざまです。乾燥や暑さに強く、比較的丈夫で育てやすいため、初心者の人でも挑戦しやすい多肉植物です。春から秋にかけて円錐状に長く伸びた花を咲かせます。花色は種類によって、赤やオレンジ、黄色などがあり、それぞれ違った雰囲気が楽しめます。

アロエの詳細情報

園芸分類多肉植物、アロエ
草丈・樹高20cm~10m
耐寒性普通
耐暑性強い
花色オレンジ
開花時期11月~2月

アロエの種類

キダチアロエ

キダチアロエ

古くから栽培されている代表的な種類の一つです。木が立つように茎が伸びて立ち上がることからこの名前がついたといわれています。観賞用以外にも、薬用としても活用されています。葉が細長く、冬頃に一斉にオレンジの花を咲かせます。

アロエ・ベラ

アロエ・ベラ

キダチアロエと同じく代表的な種類の一つで、ロゼッタ状に広がる大きくて肉厚な葉が特徴です。丈夫で成長が早く、栽培しやすいので人気があります。化粧品や食品に用いられています。

千代田錦

千代田錦

薄緑の葉の表面に白い斑点模様があり、虎模様に見えることから「タイガーアロエ」とも呼ばれます。茎の緑色のグラデーションが美しく個性的で、葉にはほとんどとげがありません。育てやすく、観賞用として特に人気がある種類です。春には美しいオレンジ色の花が咲きます。

写真は準備中

アロエ・ディスコイングシー

成長しても直径5〜7cm程度にしかならず、アロエの中で最も小さな種類といわれています。濃い緑色の葉には鋭いトゲが生えていて、ロゼット状に成長し群生します。小型種で部屋に飾るインテリアとしても人気があり、不定期に小輪の花を咲かせます。

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アロエ・プリカティリス

プリカティリスは、扇状に広がり細く伸びる葉が特徴で、「乙姫の舞扇(おとひめのまいおうぎ)」という和名もあります。葉の表面は白い粉に覆われていてとげがないため、一見、アロエには見えないかもしれません。成長すると4〜5mほどになることもある大型種で、秋ごろに橙赤色の花を咲かせることもあります。

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鬼切丸

ゴツゴツした肉厚の葉には鋭いとげがあり、名前の通り勇ましい雰囲気を醸し出しています。原産地の南アフリカでは、アロエ・ベラと同じく薬用の植物として栽培されています。成長すると木のようになり、最大3〜4mの大きさになることもあります。円筒形の細長い花が咲き、花色はオレンジ色です。

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アロエ・エリナケア

葉を覆うように生える白く長いとげが特徴です。小型種で成長もゆっくりなので、インテリアとしても長く楽しめます。美しい株姿で人気も高いのですが、流通はあまり多くありません。

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アロエ・アレニコラ

葉は濃い青緑色で、水玉模様のような白い斑点が可愛い印象を与えます。砂丘地帯に自生している種類で、地面に這って育つ性質があります。若株のときはぷっくりと丸みのある葉で、古株になると肉厚で細長い葉に変化しロゼット状に広がります。

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アロエ・カスティロニアエ

2006年に新種記載された種類で、マダガスカルの一部にのみ自生する珍しいアロエです。葉は短めで、ロゼットを形成しながらゆっくり成長し、直径6〜10cm程度になります。緑色の葉に点在する赤色のとげが特徴的で、コントラストが美しい魅力を放っています。

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アロエ クリスマス・キャロル

クリスマスキャロルは、アメリカで作られた交配種です。株全体が赤っぽい色をしていて、葉の縁には赤いとげが並んでいます。日の光をたっぷり当てるとより赤味が増します。

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アロエ・スプラフォリアータ

葉が左右対称に展開する株姿が、とても個性的な種類です。葉が左右に重なるように広がっていく様子が本を開いたように見えることから、「Book Aloe(ブックアロエ)」と呼ばれています。成長をするにつれて葉は回るように伸び、ロゼット状に変化します。

アロエの育て方カレンダー

時期1月2月3月4月5月6月7月8月9月10月11月12月
植え替え        
開花時期       
肥料       

アロエに適した栽培環境

日当たり・置き場所

一年を通して日当たりと風通しの良い場所で育てましょう。ただし、種類によっては夏の強い日差しで葉が焼けてしまうことがあるので、その場合は遮光するか半日陰に置きます。日光不足だと色がくすんだり、ひょろっとした茎になります。冬は霜に当たらないように、5℃以下になるようなら室内に移動させたほうが良いでしょう。

温度

アロエの生育に適した温度は20℃で、暑さには強い品種です。暖かく霜の心配がない地域なら冬でも屋外で育てることができますが、10℃以下になると生育が鈍くなります。0°Cより下がるような場合は枯れてしまう恐れもあるので、室内の日当たりの良い場所に置きましょう。

用土

水はけがよい土を用いると良いでしょう。市販の多肉植物用、またはサボテン用の培養土が適しています。自分で配合するなら、鹿沼土や赤玉土、ピートモスや川砂を使用すると良いでしょう。

アロエの育て方のポイント・コツ

水やり

アロエは乾燥に強く、葉に水分をため込むことができるため、水やりが少なくても簡単に枯れることはありません。春から秋の生育期は、土の表面が乾いたらたっぷりと与えます。寒くなるにつれ成長も緩やかになるので、水やりの回数や量を徐々に減らし、休眠期に入ればほとんど水をやらなくても大丈夫です。暖かくなってきたら、水やりを再開しましょう。

肥料

4月〜10月にかけて、2カ月に1回程度緩行性肥料を置き肥するか、10日に1回程度液体肥料を与えます。栄養が多すぎると、かえってアロエが弱ってしまうこともあるので注意しましょう。

病害虫

アロエは丈夫で病気にかかりにくい品種ですが、湿度が高い環境下ではカビが原因の病気になることがあります。見つけたらその部分は切り取り、風通しがよい場所で管理しましょう。春から秋にかけて、カイガラムシやアブラムシがつくことがあります。どちらも茎や葉の裏にくっついて吸汁し株を弱らせてしまうので、見つけたら早めに駆除しましょう。アブラムシには殺虫剤を散布し、カイガラムシは歯ブラシやはけを使ってこすり落とす方法が有効です。

アロエの詳しい育て方

選び方

茎が太くてがっしりとしたものを選びましょう。葉の色が濃く厚みがあり、とげがしっかりと硬いものもおすすめです。傷や病気の有無も確認しましょう。

剪定・切り戻し

あまり剪定のいらない品種ですが、伸びすぎてバランスが悪くなったり高さを抑えたいときは、葉がある節で切ると良いでしょう。切った茎は挿し木に利用できます。

植え替え・鉢替え

株の生育が鈍ったり、鉢の中が窮屈になり根詰まりしているようなら、植え替えしましょう。2年に1回程度行うと、大きく元気に育ちます。植え替えの一週間ほど前から水やりをストップし用土を乾かしておきましょう。鉢から株を抜き、古い土と半分ほど落として、傷んだ根を切り取ります。抜いた株を日陰で数日乾かし、新しい鉢に植えます。新しい土に馴染むように、水やりは数日経ってから開始します。春から夏の暖かい時期が適しています。

アロエは年月を経て株が大きく育つと、花を咲かせます。種類によって異なりますが、11月〜2月に黄色や赤色、オレンジ色などのきれいな花を咲かせます。

夏越し

高温や乾燥に強く、夏も元気に育ちます。しかし、多湿には弱いので、風通しの良い場所で管理し、鉢の中が蒸れないように夏場の水やりは涼しい時間帯に行いましょう。夏が苦手な種類もあり、年間を通して屋内での管理が向いていることもあります。

冬越し

気温が下がると生育が鈍くなり休眠します。水やりを控え、5℃を下回るようであれば室内に取り込みましょう。

増やし方(株分け、挿し木、葉挿しなど)

アロエは株分けや挿し木で増やすことができます。どちらも生育期の5〜9月頃が適期です。株分けは株元の周りにできた子株を切り離し土に植えつけます。挿し木では、葉のついた茎を使います。剪定の際に切った茎を使うのも良いでしょう。切り口から水分が出るので、数日乾かした後乾いた土に挿します。

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