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セダムの育て方

セダムは北半球の世界各地に生息するベンケイソウ科マンネングサ属の多肉植物です。今回は初心者にもわかりやすい内容でセダムの特徴や写真のほか、水やりや病害虫、選び方、増やし方、肥料や用土などの詳しい育て方などを紹介します。

セダムの基本情報

植物名セダム
学名Sedum
英名Sedum
科名ベンケイソウ科
属名マンネングサ属
原産地世界各地(北半球)

セダムの特徴

セダムは、北半球に広く分布する多肉植物です。500種類以上の品種が確認されており、葉の形や色、枝の伸び方といった多様な違いがあります。日本原産のセダムだけでも、約40種類と豊富です。日本で自生しているセダムは、山などの植物が多い場所によく生育しています。そのため、セダムは日本で最も身近な多肉植物と呼ばれることも多いです。多く野生で分布しているだけあって、日本の環境で比較的育てやすい多肉植物でもあります。夏場の高温多湿環境には弱いですが、耐暑性・耐寒性ともに基本的には強い傾向です。強靭で生育旺盛なため、鑑賞用以外にも屋上緑化などを目的にしたグラウンドカバーにも利用されます。グラウドカバーに利用されるセダムは、メキシコマンネングサ、マルバマンネングサ、キリンソウ、ミセバヤなどです。これらのセダムは肥料を与えなくても育つだけでなく、水や肥料といった手入れもほとんど必要ありません。緑化を目的であれば、コストパフォーマンスの良い多肉植物といえるでしょう。

セダムの詳細情報

園芸分類多肉植物、セダム
草丈・樹高3~50cm(品種による)
耐寒性品種による
耐暑性品種による
耐陰性品種による
花色白、黄色、オレンジ、ピンクなど
開花時期2月~10月(品種による)

セダムの種類

写真は準備中

アラントイデス

アラントイデスは、中南米が原産のセダムです。丸くて長い独特の葉を持ち、まっすぐに伸びて育ちます。全体に白い粉があるため、全体の色合いは青白いです。耐暑性・耐寒性はともに強く、最低温度は-1℃まで耐えられます。

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ウインクレリー

ウインクレリーは、花のような見た目をした子株が増えていくセダムです。暖かい時期には、子株をつけたランナーがたくさん伸びます。ランナーが伸びる時期には親株をたくさん日光に当てて、親株が弱らないように気をつけましょう。

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薄化粧

薄化粧は黄色い葉に白い粉をまとったセダムです。紅葉の時期には葉が赤くなり、黄色い花が咲きます。10〜25°Cが最も育ちやすい温度です。猛暑日が続くと、暑さが原因の根腐れや蒸れを起こしやすくなります。

オーロラ

オーロラ

オーロラは、季節によって葉の色が変化するセダムです。夏は青々とした見た目をしていますが、春や秋などの乾燥する時期には深い色になります。小さく肉厚な葉をつけながら、上に生長することも特徴です。

黄金丸葉万年草

黄金丸葉万年草

黄金丸葉万年草は、日本が原産地のセダムです。秋から冬にかけて、葉が黄色に紅葉します。丸みのある小さな葉っぱをたくさんつけて、枝垂れながら成長します。

丸葉万年草

丸葉万年草

丸葉万年草は、中国が原産地のセダムです。成長速度がとても早いうえに地を這うように広がって成長するため、グラウンドカバーに利用されます。開花時期は、6月〜7月です。茎の頂部から蕾を出して、鮮やかな黄色い花を咲かせます。

乙女心

乙女心

乙女心は、枝分かれを繰り返して上に伸びるセダムです。ジェリービーンズのような多肉質な葉をたくさん持っています。セダムのなかでも、特に寒さに強い品種です。霜に当たっても傷むことなく育ちます。

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カメレオン

セダムのカメレオンは、日当たり具合で葉の色を変えます。寒さや暑さには比較的丈夫で、霜に当たっても大丈夫です。一方で加湿環境で根腐れを起こすため、予防するためにも風通しの良い場所で育てましょう。

セダムの育て方カレンダー

時期1月2月3月4月5月6月7月8月9月10月11月12月
植え替え
開花時期
肥料

セダムに適した栽培環境

日当たり・置き場所

セダムは、日当たりの良い場所でよく育ちます。また、加湿で根腐れを起こしやすいため、置き場所は風通しの良い場所も重視しましょう。屋外で育てている場合には、梅雨時期に雨に当たらない場所へ移動させることも加湿を避けるためには重要です。

温度

セダムは0〜25℃で、よく育ちます。ある程度は種類による違いがあるものの、耐寒性と耐暑性が強い品種が多いです。

用土

セダムは加湿が苦手なため、水はけの良い用土で育てます。多肉植物専門店の土以外にも、市販品の多肉植物の土などを使用しましょう。

セダムの育て方のポイント・コツ

水やり

セダムは春秋の生育期には水をたっぷりと与えますが、休眠期の夏と冬の水やりを控えめにします。プランターで育てているセダムは、土が乾いたら水を与えるようにしてください。湿った状態が続くと加湿による根腐れを起こしやすくなります。グランドカバーにするために地植えにしているセダムの場合、水やりはしません。雨による水分で充分に育ちます。

肥料

セダムは、肥料を与えなくても十分に育つ多肉植物です。もし肥料を与える場合には、生育期の春・秋に薄めた液体肥料か緩効性の置き肥を与えます。有機肥料ではなく、化成肥料を与えることでコバエ発生の予防が可能です。

病害虫

セダムは、稀にカイガラムシに寄生されます。カイガラムシが行うのは吸汁です。セダムを弱らせて、最悪の場合枯れさせる恐れがあります。カイガラムシに寄生されたセダムは、進行すると葉の形が悪くなる場合が多いです。カイガラムシを見つけたら、すぐに捕殺しましょう。

セダムの詳しい育て方

選び方

まず、病害虫がついていないかを確認します。そのうえで、低く這うように成長するセダムであれば、葉に健康的なツヤがあるかどうかを確認しましょう。多湿で弱っている株は、葉がしんなりとしている場合が多いです。

剪定・切り戻し

垂直に伸びる品種であれば、伸びすぎを感じた時に好きな箇所で剪定を行います。剪定した箇所から分岐するため、バランスの良い見た目に整えられるでしょう。地を這うように成長するセダムであれば、過密になっている箇所を半分くらいの高さに剪定します。

植え替え・鉢替え

成長具合にもよりますが、2年に1回を目安に植え替えを行います。一回り大きな鉢と水はけの良い土を用意しましょう。植え替えを行う時期は、生育期である春か秋が理想です。生育期に行うことで株の弱りを予防することができます。

開花時期は、セダムの品種によって様々です。2〜10月に花を咲かせます。色も品種によって様々ではあるものの、白、黄色、オレンジ、ピンクなどが多いです。

夏越し

セダムは多湿環境で根腐れや傷んだりします。夏は湿気を帯びないためにも、風通しの良さを最優先に水をやりすぎに注意して育てましょう。真夏は直射日光で傷まないようにするために、半日陰に移動させます。

冬越し

霜に当たっても育つセダムが多い一方で、0℃を下回ると弱るセダムも存在します。耐寒性の弱いセダムの場合、霜に当てないように気をつけたうえで0℃を下回る時期には屋内で育てましょう。

増やし方(株分け、挿し木、葉挿しなど)

セダムの増やし方は、比較的容易です。株分け、挿し芽、葉挿しで簡単に増やせます。なかでも挿し芽で増やす場合、剪定で落ちた葉がそのまま生えてしまうほど簡単です。

挿し芽の時期

セダムの挿し芽を行う際には、生育期である春秋に行いましょう。健康的な茎を先端から5cmほど切って、切り口を4〜7日ほど乾燥させます。その後清潔な土に挿して、細い根が出れば普通の土での栽培が可能です。

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PUKURI編集部の企画・編集スタッフです。多肉植物が大好きな編集部スタッフが論文などの情報に基づき、役立つ情報をお届けします。

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