白ボタン(シロボタン)は交配種でベンケイソウ科エケベリア属の多肉植物です。今回は初心者にもわかりやすい内容で白ボタン(シロボタン)の特徴や写真のほか、水やりや病害虫、選び方、増やし方、肥料や用土などの詳しい育て方などを紹介します。
白ボタン(シロボタン)の基本情報
植物名 | 白ボタン(シロボタン) |
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学名 | Echebeveria cv. ‘Shirobotan’ または Graptveria’Titubans’ |
別名・流通名 | 白牡丹 |
科名 | ベンケイソウ科 |
属名 | エケベリア属またはグラプトベリア属 |
原産地 | 交配種のため不明 |
白ボタン(シロボタン)の特徴
白いブルームがかった八重咲きの花のようにしなやかな葉が美しい「白牡丹(シロボタン)」は、「グラプトペタルム」属の「朧月」と「エケベリア属」の「静夜」をかけ合わせて生まれた園芸品種です。そのため両方の性質を持ち、似たような方法で育てることができます。
名前に「牡丹」とついてはいますが、牡丹のような花を咲かせるわけではありません。静夜は多数の種類の交配親としても有名で、茎は短く直径は5~8cmと小型の種類です。同じく「白牡丹(シロボタン)」も、大きくなっても直径6cm程度。ただし茎は上にだんだん伸びていき、成長すると20cmにもなることがあります。
春と秋によく生育する春秋型の多肉植物で、真夏はやや生育が鈍化し冬には休眠して成長が止まります。生育期には多めの水やりを行い、夏は減らして冬はほとんど与えないように心がけましょう。雨ざらしを避け、真夏以外はよく日に当てるときれいに育ってくれます。見かけによらず丈夫で育てやすいので、多肉植物ビギナーにもおすすめです。黄色っぽい星型の花を咲かせ、紅葉によってほんのり葉先がピンク色に変わるのもキュート。
白ボタン(シロボタン)の育て方カレンダー
時期 | 1月 | 2月 | 3月 | 4月 | 5月 | 6月 | 7月 | 8月 | 9月 | 10月 | 11月 | 12月 |
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植え替え | ● | ● | ● | ● | ||||||||
開花時期 | ● | ● | ● | ● | ● | ● | ● | ● | ||||
肥料 | ● | ● | ● | ● |
白ボタン(シロボタン)に適した栽培環境
日当たり・置き場所
年間を通して雨の当たらない風通しのよいところに置き、外で管理する場合は雨に当たらないように注意してください。3~5月と10~11月は直射日光の当たる屋外、6~9月は遮光を施した明るい日陰、12~2月は雨の当たらない屋外が適しています。
温度
暑さにも寒さにも耐える力を持っているので、温度はあまり気にしなくても大丈夫です。たとえ気温が氷点下まで下がったとしても育つことはできますが、寒冷地の冬の時期は室内に取り込んだほうがよいでしょう。霜が付着しないようにだけ注意してください。
用土
園芸店で市販されている多肉植物の土、もしくは山野草の土を使うのがお手軽。また、水やりの回数を控えれば普通の培養土でも栽培可能です。自分で配合して作る場合は、赤玉土や鹿沼土、バーミキュライトやピートモスなどを混ぜ合わせましょう。なるべく4種類以上入れるとバランスが整い、よく成長するようになります。
白ボタン(シロボタン)の育て方のポイント・コツ
水やり
「白牡丹(シロボタン)」の水のあげ方は、季節によって異なります。春と秋は土の表面が乾いたら底から水が出てくるくらいたっぷりと与え、梅雨の時期には半月に1回程度に抑えましょう。夏はほぼ断水状態にし、冬はたまに土の表面だけが湿るようにすれば大丈夫。水のあげすぎは逆に根腐れの原因となり、カビなどにやられてしまうので注意が必要です。葉にしわが寄ったら水不足のサインなので、鉢を持ってみて軽いと感じたら行いましょう。
肥料
「白牡丹(シロボタン)」には多くの栄養は必要ないため、特に肥料をやらなくても育ちます。植え替えを行う際に置き肥として少量の緩効性肥料を与える、もしくは3~4月ごろと9~10月ごろに月2回ほど液体肥料を施す程度で十分。適度な肥料であれば生育をよくし、色つやのアップや立ち姿を整えることにもつながります。植え替えるときは、市販されているサボテン・多肉植物用の土や山野草向けの培養土などを用いるとよいでしょう。
病害虫
「白牡丹(シロボタン)」は多肉植物のなかでは病害虫が少ないほうで、比較的丈夫で育てやすいのが魅力です。たまに「ワタムシ」や「アブラムシ」、「カイガラムシ」が付くことがあるため、見つけたらそのつどピンセットやつまようじを用いて取り除くようにしてください。また観葉植物にも使える殺虫剤や農薬も有効で、散布すると一気に駆除できます。即効性があるもの、持続性が高いものなど特徴はさまざまなので、目的に応じて選ぶとよいでしょう。
白ボタン(シロボタン)の詳しい育て方
選び方
「グラプトペタルム属」の「朧月」と「エケベリア属」の「静夜」をかけ合わせて生まれた「白牡丹(シロボタン)」。両方の性質を合わせ持ち、直径は最大6cm程度ですが茎は徐々に伸びていき20cmにもなることがあります。星形の花を咲かせ、株の色は黄色みがかっているのが特徴です。園芸ショップで購入するなら葉と葉の間が詰まって間延びしていないもの、ぷっくりとしているものを選びましょう。
剪定・切り戻し
「グラプトペタルム属」の「朧月」と「エケベリア属」の「静夜」をかけ合わせて生まれたことから、両方の性質を合わせ持つ「白牡丹(シロボタン)」。成長しても6cm程度にしかなりませんが、茎の長さは20cmになることもあります。上にどんどん伸びていく性質のため、見た目が気になるようであれば好きな位置の葉っぱがある節でカットするとよいでしょう。
植え替え・鉢替え
株が大きくなりすぎて鉢がパンパンになり、倒れてしまうようであれば植え替えます。時期は春か秋を選び、2年に1回程度は行いましょう。植え替えには根詰まりの解消、土を新しくして通気性アップ、根に付く病害虫の点検といった役割があります。作業の前数日間水を与えず、土を乾燥させておくとやりやすいのでおすすめです。
花
かけ合わせで使った「朧月」の特徴をひいているせいか、よく似た星形の花を咲かせます。ただ色は黄色みがかっており、こちらは「エケベリア属」の「静夜」の影響と思われます。春から秋にかけて株から細長い茎を伸ばし、うまく育てるとベル状の黄色い花が開花するでしょう。
夏越し
春から梅雨の季節にかけて成長が盛んになりますが、梅雨時期は乾燥させて風通しをよく保つよう心がけてください。夏に近づくにつれて休眠状態になってしまうため、葉を落としたりすることもあります。多湿にしないように注意して、水やりは涼しい時間帯に行いましょう。
冬越し
どちらかというと冬の寒さに強く、秋が深まり冬に近づいてくると株がぎゅっと締まってきます。また葉先がほんのりとピンクに色づき、気温の変化によって見た目も変わります。冬は断水または1か月に1回程度の水やりに抑えましょう。乾燥ぎみに管理したほうが耐寒性は強くなります。
増やし方(株分け、挿し木、葉挿しなど)
「白牡丹(シロボタン)」は主に葉挿しで簡単に増やすことができます。カット株でも根が出てきやすいため、初心者もぜひトライしてみましょう。根が出てきたら乾いた土に置き、少し根を埋めるように挿します。この際湿っている場所は避け、風通しよくしてください。
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