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宝草(たからぐさ)の育て方

宝草(たからぐさ)は南アフリカが原産でユリ科ハオルシア属の多肉植物です。今回は初心者にもわかりやすい内容で宝草(たからぐさ)の特徴や写真のほか、水やりや病害虫、選び方、増やし方、肥料や用土などの詳しい育て方などを紹介します。

宝草(たからぐさ)の基本情報

植物名宝草(たからぐさ)
学名Haworthia×cuspidata
英名Star window plant
別名・流通名シンビフォルミス、宝草錦
科名ユリ科
属名ハオルシア属
原産地南アフリカ

宝草(たからぐさ)の特徴

ややとがった形の肉厚で柔らかい葉を持ち、やさしい色あいが特徴の「ハオルシア」。流通名を「シンビフォルミス」や「宝草錦(たからぐさにしき)」ともいい、硬く葉先のとがった葉をもつタイプと柔らかくみずみずしい葉を持つタイプの2種類があります。後者には葉先に「窓」と呼ばれる半透明な部分があり、その希少さと美しさから世界じゅうに熱狂的なコレクターが存在するほど。広く人気があるため、特に日本では一般向けの育種が数多く生み出されています。

「宝草(たからぐさ)」は、近年食べられるハオルシアとしても販売が盛んです。たくさん子株が出てくるので簡単に増やすことができ、広めの鉢に植えるとあっという間に鉢の大きさまで広がります。自生地では木の下や石のすき間に入り込み、葉先だけを地表に出して光を取り込む性質があります。自宅で育てる場合、春から秋は半日陰に置いてください。丈夫な品種ゆえ屋外管理も可能ですが、真夏の直射日光は葉焼けの原因になるため避けてあげましょう。ある程度の寒さは問題ありませんが、霜に当たると株が傷んでしまう危険性があります。

宝草(たからぐさ)の詳細情報

園芸分類多肉植物、ハオルシア
草丈・樹高10cm位
耐寒性普通
耐暑性やや弱い
花色
開花時期春〜夏

宝草(たからぐさ)の育て方カレンダー

時期1月2月3月4月5月6月7月8月9月10月11月12月
植え替え
開花時期 
肥料

宝草(たからぐさ)に適した栽培環境

日当たり・置き場所

生育期の春と秋は日当たりと風通しのよい場所で管理し、夏は直射日光により葉焼けを起こすことがあるので半日陰に移すか遮光をします。丈夫な品種なので屋外で育てることも可能ですが、その場合は雨ざらしにならないよう注意してください。冬の時期も、多少の霜であれば平気です。

温度

生育に適した温度は10~25℃とされていますが、ある程度の寒さには耐えることができます。ただし霜で株が傷む可能性があるので、当たりすぎないように工夫しましょう。真冬を迎えたら日当たりのよい室内に置き、5℃以上を保って管理します。

用土

園芸店やホームセンターで手に入る、サボテン・多肉植物用の土を用意するのが簡単です。水やりの頻度を少なくすれば培養土でも対応でき、自分で作るなら赤玉土の細粒を中心にバーライトや川砂を混ぜてもよいでしょう。

宝草(たからぐさ)の育て方のポイント・コツ

水やり

「宝草(たからぐさ)」が生育期を迎える春と秋は、1、2週間に1回ほど土の表面が乾いたら鉢底から流れ出るくらいにたっぷりと与えます。夏と冬は控えぎみにし、乾いてから2~3日経ってからを心がけてください。ただし葉がしぼんだり黒ずんできたら、土の表面が濡れる程度に軽く水をやりましょう。生育が衰える時期に水を多くやると蒸れの原因になり、カビ類に侵食されてしまいます。加湿は根腐れを起こしやすいので、とりわけ注意が必要です。

肥料

「宝草(たからぐさ)」は多肉植物のなかでもかなり丈夫な品種で、生育旺盛なので特に肥料をやる必要はありません。植え替えをする際の用土に、元肥として少しだけ混ぜ込んでおくのが手軽でおすすめです。早く大きくしたい場合や種類によっては、生育期にあたる4~5月と9月中旬~10月中旬に追肥として液体肥料を施すケースもあります。頻度は2週間に1回くらいを目安に、規定倍率より薄めるかごく少量に抑えるのがよいでしょう。

病害虫

「宝草(たからぐさ)」には、「ワタムシ」や「カイガラムシ」が発生することがあります。これらの虫が付くと葉っぱの表面がガタガタになってしまうほか、排せつ物や分泌物により病気にかかりやすくなる危険も考えられます。見つけたらそのつどピンセットやつまようじで取り除くか、たくさんいるのであればブラシなどを使ってこすり落とすのも有効です。物理的に駆除したあとは薬剤を散布し、殺虫と予防に努めるようにしてください。

宝草(たからぐさ)の詳しい育て方

選び方

世界中に熱狂的なコレクターが存在する品種で、特に日本では数々の希少な品種が誕生しています。自生地では木の下や石のすき間に入り込み、葉先だけ地表に出して光を取り込む特性があります。購入のときはぷっくりとした葉っぱのものを選び、株がしっかり締まっているか確かめてください。

植え替え・鉢替え

順調に生育している場合は植え替える必要はありませんが、いろいろな種類が寄せ植えされている鉢であれば管理がしやすくなります。植え替えは春か秋、すぐに子株が増えるのでつど株分けをしてあげましょう。作業の数日前から水やりを中止して用土を乾かしておき、さらに株を鉢から抜いたあとも数日間放置してから行うと根を傷めることがありません。

「宝草(たからぐさ)」は春から夏にかけ、細長い茎を伸ばして小さいユリのような花を咲かせます。見た目は奥ゆかしくあまり目立たない花ですが、その愛らしさは咲くたびに楽しみになることでしょう。花言葉も「小さな愛」なので、プレゼントにしても喜ばれそう。

夏越し

夏は加湿を防ぐために風通しをよくし、長雨に当たらないように気をつけてください。この時期の水やりは、土の表面が軽く湿る程度の量でかまいません。強光に弱いので直射日光を避け、日よけや遮光などの工夫をするとよいでしょう。日が強すぎると赤褐色になってしまうので、色が変化してきたら日陰に移して様子をみます。

冬越し

冬の期間は、「宝草(たからぐさ)」の休眠期にあたります。霜が付きすぎるとよくないため、降りる前に室内に取り込んでよく日の当たる場所で管理しましょう。5℃を下回らない環境を保ち、水やりを極力控えるのもポイントです。

増やし方(株分け、挿し木、葉挿しなど)

「宝草(たからぐさ)」は、株分けで増やすことができます。横から出てくる子株を、根っこをなるべく付けたまま親株から離してください。その際、古い土はすべて落としましょう。また、種類によっては葉挿しやタネまきでふやせるものもあります。

※情報の取り扱いには十分に注意し、確認した上で掲載しておりますが、その正確性、妥当性、適法性、目的適合性等いかなる保証もいたしません。
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PUKURI編集部

PUKURI編集部の企画・編集スタッフです。多肉植物が大好きな編集部スタッフが論文などの情報に基づき、役立つ情報をお届けします。

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