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アデニウム(砂漠のバラ)の育て方

アデニウム(砂漠のバラ)はアフリカ大陸中部~南部が原産でキョウチクトウ科アデニウム属の多肉植物です。今回は初心者にもわかりやすい内容でアデニウム(砂漠のバラ)の特徴や写真のほか、水やりや病害虫、選び方、増やし方、肥料や用土などの詳しい育て方などを紹介します。

アデニウム(砂漠のバラ)の基本情報

植物名アデニウム(砂漠のバラ)
学名Adenium
英名Desert Rose
別名・流通名砂漠のバラ
科名キョウチクトウ科
属名アデニウム属
原産地アフリカ大陸中部~南部、アラビア半島インド洋沿岸

アデニウム(砂漠のバラ)の特徴

アデニウム(砂漠のバラ)は、雨の少ない砂漠や高原などの乾燥地帯原産の多肉植物。株の根元が大きく膨らみ、水分を多く蓄えることができる塊根植物の一種です。ぷっくりと肥大した株元と細い枝や葉のアンバランスな姿が特徴で、不思議な魅力があります。「砂漠のバラ」という名の通り、株が大きくなると春から初夏に、赤〜ピンク色のバラのように鮮やかで美しい花を咲かせます。ユーモラスなフォルムは個体差があり、同じ品種でも見た目の印象が異なるため、盆栽のように仕立てる楽しみ方もあります。夏の暑さや乾燥には強いのですが、寒さには弱いので冬場の管理には注意が必要です。日光が足りないと徒長することもあるので、日当たりと風通しのいい場所で育てることがポイントです。水分を蓄えることができるため水やりの頻度もあまり多くなく、育て方としては比較的簡単なので、初心者にもおすすめです。挿し木で増やした株は、株元が肥大化しないことが多く、実生で繁殖されていることも多い品種です。

アデニウム(砂漠のバラ)の詳細情報

園芸分類多肉植物、塊根植物
草丈・樹高~50cm程度
耐寒性弱い
耐暑性強い
耐陰性弱い
花色ピンク、赤、白
開花時期4月~9月

アデニウム(砂漠のバラ)の種類

アデニウム・オベスム

アデニウム・オベスム

「砂漠のバラ」と呼ばれるアデニウムの定番品種。

写真は準備中

アデニウム・ソコトラナム

アデニウム・アラビカム

近年タイで改良され、生産が増えたこともあり、流通量が増えている人気品種。

アデニウム(砂漠のバラ)の育て方カレンダー

時期1月2月3月4月5月6月7月8月9月10月11月12月
植え替え
開花時期 
肥料

アデニウム(砂漠のバラ)に適した栽培環境

日当たり・置き場所

日照不足だと徒長することもあるので、春から秋の生育期は屋外の日当たりと風通しの良い場所で育てます。たっぷりと日光に当てることで、太く貫録のある株に育ち、アデニウムらしいフォルムが維持できます。冬の寒さは苦手なので、11月ごろからは室内に取り込み、日当たりが良く暖かい場所で管理しましょう。

温度

アデニウムの生育に適した温度は20~25℃で、寒さにとても弱い品種です。気温が8℃より下がると枯れる恐れがあります。8℃以上が保てるように室内の窓辺などで管理しましょう。

用土

水はけのよい土が適しています。サボテンや多肉植物専用の土を使用しましょう。赤玉土、軽石などを混ぜて調整しても良いでしょう。

アデニウム(砂漠のバラ)の育て方のポイント・コツ

水やり

乾燥地帯に自生している品種なので、水の与えすぎには注意しましょう。春から秋にかけての生育期は、土の表面が乾いたら鉢の底から水が出るくらいたっぷり与えます。冬場は休眠するので、ほとんど水やりはせず、乾燥気味に育てましょう。はがおちることもありますが、春になると葉芽が伸びてくるので、その時期を目安にまた水やりを再開します。

肥料

アデニウムは肥料をあまり必要としない品種です。5月~10月まで薄めた液体肥料を月1〜2回のペースで定期的に与えます。固形の緩効性化成肥料を月に1回程度与えても良いでしょう。

病害虫

心配な病気はありませんが、カイガラムシ、アブラムシ、ハダニなどの害虫には注意が必要です。見つけ次第、薬剤を使って駆除しましょう。薬剤が効きづらいカイガラムシは、歯ブラシやハケなどで払い落してください。

アデニウム(砂漠のバラ)の詳しい育て方

選び方

株元がどっしりと安定しているものや葉の色が良いものがおすすめです。株の大きさや枝の広がりかたなど個体差のある品種なので、好みの株を選ぶと育てる楽しみも増すでしょう。害虫がついていないかもきちんと確認します。

剪定・切り戻し

枝が伸びすぎるとバランスが悪くなり、幹もやせて細くなります。剪定することで枝の数も増え、幹も太く魅力的な株に育ちます。生育期に行うと良いでしょう。

植え替え・鉢替え

鉢の底から根が出ていたり、株元が窮屈な状態になったら、一回り大きな鉢に植え替えます。およそ1〜2年に1回が目安です。植え替えの数日前から水やりを止めて、土を乾燥させてから行いましょう。時期は4〜8月が適しています。

株が大きくなると「砂漠のバラ」という名の通り、4月〜9月に華やかで美しい花を咲かせます。冬でも20℃以上の暖かい室内で育てていると、開花することもあります。花の寿命は1週間程なので、その時期を楽しみましょう。

夏越し

アデニウムは湿度が高い状態を嫌います。夏場の気温が高いときに水やりをすると、水が温まり蒸れて根腐れの原因になります。朝方や夕方の涼しい時間帯に行いましょう。日光をたっぷり当てることで、株のしっかりとした力強いアデニウムになります。

冬越し

耐寒性が弱いため、冬場は室内の窓辺などで管理しましょう。寒くなると葉が落ち始めるので、水やりの回数を徐々に減らし、最終的には断水します。日の当たり方が偏らないように、時々鉢を回して、まんべんなく当たるようにするとバランスよく育ちます。

増やし方(株分け、挿し木、葉挿しなど)

挿し木で増やすことができます。剪定した枝を使うと良いでしょう。10cmほどの長さで切り、切り口を乾かしてから土に挿します。春から夏に行うと根が出やすいです。挿し木したものは、株元が太くなりにくい傾向です。

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PUKURI編集部の企画・編集スタッフです。多肉植物が大好きな編集部スタッフが論文などの情報に基づき、役立つ情報をお届けします。

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