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ミルクブッシュの育て方

ミルクブッシュはエチオピア、南アフリカ、スーダンが原産でトウダイグサ科ユーフォルビア属の多肉植物です。今回は初心者にもわかりやすい内容でミルクブッシュの特徴や写真のほか、水やりや病害虫、選び方、増やし方、肥料や用土などの詳しい育て方などを紹介します。

ミルクブッシュの基本情報

植物名ミルクブッシュ
学名

Euphorbia tirucalli

  • Syn. Arthrothamnus tirucalli
  • Syn. Tirucalia tirucalli
  • Syn. Tirucalia indica
英名Milk bush
和名ミドリサンゴ、アオサンゴ
科名トウダイグサ科
属名ユーフォルビア属
原産地エチオピア、南アフリカ、スーダン

ミルクブッシュの特徴

ミルクブッシュは、熱帯アフリカや南アフリカを中心に分布している、ユーフォルビア属の多肉植物です。丈夫で育てやすく、見た目のユニークさもあって、観葉植物として人気があります。葉はとても小さくすぐに落ちてしまうため、細長い茎だけが茂っているように見えます。その姿がサンゴに似ていることから「アオサンゴ」や「ミドリサンゴ」という別名で呼ばれています。乾燥地帯に自生しているため、棒状で多肉質な茎に水分を溜め込む性質があります。繁殖力が強く、よく枝分かれして茂ります。茎に傷をつけると、切り口からユーフォルビア特有の白い樹液が出ます。ミルクのように見えますが人体には有毒なため、皮膚がかぶれたり、目や口に入ると強い刺激を感じることがあるので注意が必要です。手入れをする際は手袋をすると良いでしょう。この白い樹液と茎を根元からたくさん生やす姿が名前の由来といわれています。成長すると人の背丈を超えるほどに大きくなり、段々と木質化していき、樹木らしくなります。

ミルクブッシュの詳細情報

園芸分類多肉植物、ユーフォルビア
草丈・樹高〜9m程度
耐寒性弱い
耐暑性強い
耐陰性弱い
花色黄色
開花時期日本ではほとんど開花しない

ミルクブッシュの育て方カレンダー

時期1月2月3月4月5月6月7月8月9月10月11月12月
植え替え
肥料

ミルクブッシュに適した栽培環境

日当たり・置き場所

一年を通してよく日に当てて育てますが、夏の強い直射日光では枝が傷んだり葉が焼けることもあるので、日陰に置くか遮光しましょう。日陰や屋内でも大丈夫ですが、日光に当たったほうが元気に育ちます。

温度

寒さに弱いので、5℃を目安に、下回るようであれば室内に取り込みましょう。窓辺の日が当たる場所に置いて、夕方など気温が低くなってきたら、暖かい場所に移動させると良いでしょう。

用土

ミルクブッシュは過湿に弱いので、水はけのよい用土がおすすめです。多肉植物用の土に、赤玉土や鹿沼土、軽石や川砂などを混ぜて調整するのも良いでしょう。土の表面を無機質の用土で覆うことで、コバエの発生を防止する効果もあります。

ミルクブッシュの育て方のポイント・コツ

水やり

乾燥に強く、葉や茎に水を溜め込むことができるため、水を与えすぎないようにしましょう。春から秋にかけては、土の表面が乾いたらたっぷりと水を与えます。寒い時期はあまり成長しないので、水やりの回数を減らします。乾燥することで樹液の濃度が高まり、耐寒性も向上します。完全に土が乾いてから水やりをしましょう。1日に1回程度葉水をすると、葉の乾燥を防ぎ、害虫予防にもなります。

肥料

春に固形や粒状の緩効性肥料を与えましょう。夏から冬にかけて肥料は必要ありません。

病害虫

ミルクブッシュは比較的病害虫が付きにくい品種ですが、風通しが悪いとカイガラムシやハダニなどの害虫が付くことがあります。葉や茎にくっついて吸汁するされると、そのまま枯れてしまうこともあるので、見つけたらすぐに殺虫剤などを使って駆除しましょう。カイガラムシの成虫には殺虫剤が効かないこともあるので、竹べらや歯ブラシなどでこすり落としてください。ナメクジやダンゴムシ、バッタなどに葉や花芽などを食べられることがあるので、屋外で管理するときはこれらの虫にも注意しましょう。

ミルクブッシュの詳しい育て方

選び方

病害虫が付いていないか、葉の裏や根元までしっかり観察してから選びましょう。

植え替え・鉢替え

根詰まりを起こさないように、1~2年に1回程度ひと回り大きい鉢に植え替えをします。しっかりと土が乾燥した状態で鉢から引き抜きます。根についた古い土をやさしく落とし、傷んでいる根を取り除きましょう。新しい鉢に植え替えて、たっぷりと水を与えます。時期は春から初夏にかけてが適しています。

自生では黄色い小さな花を咲かせますが、日本での栽培環境ではほとんど開花することはありません。

夏越し

暑さや乾燥には強い品種ですが、屋外で育てる場合、夏の強い日差しは株を傷めることもあるので、日陰に移動させるか遮光ネットなどで日差しを遮りましょう。鉢の中が多湿の状態にならないように、水やりは夕方から夜にかけて行います。

冬越し

耐寒性が強くないので、冬場は成長が緩やかになります。水やりは控えめにしましょう。秋から冬にかけては室内に入れて管理したほうが安心です。霜に当たらないように気をつけましょう。暖かい場所なら冬でも良く育つので、土や株の状態をみて水やりの調整が必要です。

増やし方(株分け、挿し木、葉挿しなど)

挿し木で増やすことができます。伸びすぎた枝などを10cm程度に切り、切り口から出る白い樹液を水で洗い流します。風通しの良いところで乾かし、赤玉土や川砂などに挿します。1カ月ほど経って発根したら鉢に植え直しましょう。5月~6月が適期です。

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PUKURI編集部

PUKURI編集部の企画・編集スタッフです。多肉植物が大好きな編集部スタッフが論文などの情報に基づき、役立つ情報をお届けします。

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