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ハートカズラの育て方

ハートカズラは南アフリカが原産でガガイモ科セロペギア属の多肉植物です。今回は初心者にもわかりやすい内容でハートカズラの特徴や写真のほか、水やりや病害虫、選び方、増やし方、肥料や用土などの詳しい育て方などを紹介します。

ハートカズラの基本情報

植物名ハートカズラ
学名Ceropegia woodii
英名Heart vine
別名・流通名ラブチェーン、セロペギア・ウッディ
科名ガガイモ科
属名セロペギア属
原産地南アフリカ

ハートカズラの特徴

インテリアとしても人気の「ハートカズラ」は、ガガイモ科(キョウチクトウ科)に属する常緑つる性多年草の多肉植物。店によっては、学名の「セロペギア・ウッディー」という名称で販売されていることもあります。ハート型の葉がたくさん連なる姿は別名「ラブチェーン」とも呼ばれ、「恋が実る植物」なんてジンクスもあります。花言葉は「協力」と「助け合い」で、愛や幸せを連想させるフォルムや左右対称に並ぶ様子からつけられたとされています。日に当たる場所を好む植物ですが、ある程度の耐陰性を持っているため室内でもうまく育てることができます。最長で2m程度まで伸びるつるを生かしハンギングバスケットに垂らして植えたり、リース型やハート型の支柱に這わせてトピアリーとして仕立てるのもおすすめ。生育環境がマッチすれば、夏に細長い棒状のユニークな形の赤紫色の花を咲かせてくれます。大事に育てた「ハートカズラ」を美しく保つためには、日々のお手入れが肝心です。つるが伸びてきたらこまめに切って大きさや形を整え、風通しをよくして病気になるのを防ぎましょう。

ハートカズラの詳細情報

園芸分類多肉植物、セロペギア
草丈・樹高~2m
耐寒性弱い
耐暑性強い
耐陰性強い
花色紫色
開花時期6月~8月

ハートカズラの種類

レディーハート

ハート型の葉がたくさん連なる姿から別名「ラブチェーン」とも呼ばれ、「恋が実る植物」なんてジンクスもある「ハートカズラ」。愛や幸せを連想させるフォルムや左右対称に並ぶ様子が特徴的で、「協力」と「助け合い」といった花言葉を持っています。その一種である「レディーハート」は、日本で作られた園芸品種。白とピンクの斑が入っており、通常の「ハートカズラ」よりも葉の色味が明るいのがポイントです。

ハートカズラの育て方カレンダー

時期1月2月3月4月5月6月7月8月9月10月11月12月
植え替え
開花期 
肥料

ハートカズラに適した栽培環境

日当たり・置き場所

日当たりのよい日なたから半日陰の場所を好みます。風通しが良好で、少々乾燥ぎみくらいの環境がぴったり。耐陰性が高いので明るい日陰であれば育つ反面、あまり暗すぎると間のびして弱々しく徒長気味になり葉を落とすこともあります。たまに日光に当ててあげ落葉を防ぎましょう。ただ強すぎる日差しは葉焼けの原因になるため、真夏は半日陰になるような場所で管理してください。

温度

極端な寒さに弱い「ハートカズラ」。気温が8℃以下になる地域では、室内の明るい場所に置いて育てましょう。真冬の時期、夜間の窓辺では暖房を切ったあとに急激に温度が下がる場合があります。室内であっても寒さで株が弱らないよう、窓から離れた場所に置くのがベストです。

用土

水はけのよい土を好みます。市販の観葉植物や多肉植物用の土も手軽で使いやすく、水分の状態によって色が変化するタイプは初心者にもうってつけ。自分でブレンドして作るなら、赤玉土6:腐葉土2:パーライト2の割合で混ぜた土がおすすめです。

ハートカズラの育て方のポイント・コツ

水やり

過湿は苦手な多肉植物で根腐れの原因になるため、水の与え過ぎには注意して乾燥ぎみに育てます。茎が切れてしまうときは根腐れしている可能性があります。春は生育期なので、土が乾いたら鉢底穴から流れるくらいたっぷりと与えましょう。夏の水やりは早朝もしくは夕方~夜に。昼間に水を与えると高温で株が蒸れる原因になってしまいます。その後は様子をみながら、最低気温が15℃を下回るくらいを目安に少しずつ回数を減らします。冬季は土が乾いてから1週間ほど空け、晴れた昼間の気温が高い時間帯に与えるようにしてください。葉の乾燥が気になったら、週に1回程度霧吹きで葉水を与えてあげます。

肥料

もともと「ハートカズラ」にそれほど肥料は必要ありません。しかし肥料不足になっている場合、肥料を与えると生育がよくなります。ただしあげすぎには注意してください。つるが伸びすぎてしまったり秋に紅葉が見られなくなってしまったり、ひどくなると根腐れが発生してしまうするケースがあります。肥料をやるのはできるだけひかえめにし、4~6月、9~10月の生育期を迎えたら月1回程度を目安に与えてあげましょう。その際も、規定量より2000倍くらいに薄めた液体肥料もしくは化成肥料を選ぶのがおすすめです。

病害虫

「ハートカズラ」に大敵なのが「カイガラムシ」。その体長は1~3mmくらいで、形状は丸いものや縦長の種類もいます。葉や枝、幹などに白や茶色の点がみられる場合、殻のような見た目や白っぽいものがたくさん付着している場合には特に注意が必要です。カイガラムシの可能性を疑い、よくチェックして確認してあげてください。もしついてしまうと樹液を吸われてしまい、株が弱って生育も悪くなります。枯れる原因にもなりかねないので、見つけしだい駆除しましょう。

ハートカズラの詳しい育て方

選び方

「ハートカズラ」を購入するときは、「下葉が枯れていないか」「葉がボロボロになっていないか」「株元にぐらつきはないか」「カイガラムシなどの害虫がついていないか」といった点を確認するとよいでしょう。つるの節からきれいに葉が出ている、葉の色つやがきれいなものを選びます。

剪定・切り戻し

長く伸びるつるを生かし、インテリア性の高さを楽しむのが「ハートカズラ」の魅力のひとつ。ハンギングバスケットにたらして植えるほか、リース型やハート型の支柱に這わせるとトピアリーとして仕立てることもできます。もし伸びすぎたら、好きな位置でカットしてあげましょう。

植え替え・鉢替え

5~7月の初夏あたりが適期とされています。この時期は葉や茎が伸びていると同時に、根も大きく成長しています。水を与えても土に染み込まないように感じたら、ひとまわり大きめの植木鉢に植え替えてあげると育ちがよくなります。

ハート型の愛らしい葉っぱとは対照的に、「ハートカズラ」の花は存在感を放つ個性派です。生育環境が合っていれば夏に2.5cm程度の赤紫色の花を咲かせ、細長い棒状のユニークな形はまるでラッパのよう。独特な香りなので、咲いているところを見つけたらかいでみましょう。

夏越し

半日陰に置き、風通しのよい場所で管理します。夏の直射日光にも馴れれば耐えてくれますが、葉焼けなどが不安なら明るい日陰に飾りましょう。ただ暗い室内から屋外に移す場合、いきなり直射日光のきつい場所に置くのは避けてください。多少の耐陰性は備えていますから、レースのカーテン越し程度の日射しを確保すれば充分育てることができます。

冬越し

気温が8℃以下になったら室内の暖かい場所で管理しますが、昼間はなるべくたくさん日光に当てるようにしましょう。室内は乾燥していることが多いので、ときどき霧吹きで葉水をしてあげます。日光不足の状態のまま春に日光浴させると、葉焼けの原因となるため冬でもできるだけ屋外で日光浴させるのがおすすめです。土が乾いたら、底穴から流れ出るくらいに水をたっぷりと与えてください。

増やし方(株分け、挿し木、葉挿しなど)

株分けと挿し木、水挿しで増やすことができます。株分けの際は必ず新しい清潔な土に植え、3~4日後には水を与えましょう。挿し木では節の下から発根するので、つるを3〜5節の長さにカット。乾いた土にひと節は埋まるように土を被せて発根を待ちます。また「ハートカズラ」は水に挿しておくと発根します。根が出てきたら土に植え付けてください。

挿し芽の時期

「ハートカズラ」の挿し芽は5~7月の初夏に行います。節の下から発根するのでつるを3〜5節の長さにカットし、乾いた土に切ったひと節程度埋まるように土を被せて発根を待ちます。また、水に挿しておくことでも発根は可能です。根が出てきたら土に植え付けてあげましょう。

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